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2020.02.28
皮下異物(芒:のぎ)
福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。
今回のテーマは「皮下異物(芒:のぎ)」です。
皮膚の下に膿が貯まる皮下膿瘍という病気があります。ほとんどが外傷によってバイ菌が増殖し起こります。
しかし、まれに異物が入り込んで皮下膿瘍を起こすケースがあります。
その異物の中で、散歩中に入り込んでしまうのが草の芒:のぎです。
なかなか治りにくい皮下膿瘍のときは異物を疑う必要があります。
超音波検査による検出率は82%といわれていますので、怪しいときは超音波検査をおこないましょう。
ちなみに芒の超音波検査では特徴的な形状なので、わかりやすいかもしれません。
散歩中に草むらに入って、激しく暴れることはしない方がいいかもしれませんね。。。
まれですけど(^0^;)
2020.02.17
呼び出しベル
2020.01.29
マイボーム腺腫/上皮腫
2019.12.23
慢性好塩基球性白血病
2019.11.05
爪床メラノーマ(爪床悪性黒色腫)
2019.09.30
肉芽腫性髄膜脳炎(GME)
福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。
犬猫も脳炎や髄膜脳炎が発症することがあります。
特に犬では病原体が見つからないタイプの脳炎が最も多いです。
今回のテーマは「肉芽腫性髄膜脳炎(GME)」です。
中齢の小型犬(特にトイ・プードルやテリア種)に多いといわれていますが、様々な年齢、犬種で報告があります。
症状は病変部位によってさまざまで、発作、運動失調、視力障害、歩行異常、麻痺などの神経症状を起こします。しかし、どこかを痛がる、食欲がないなどの症状を示すこともあります。
治療は免疫抑制療法が主体となります。
初期治療で反応が良ければ、その後、長期にわたって病気とつきあいながら生存できる可能性が充分にあります!
肉芽腫性髄膜脳炎の原因はいまだ不明であり、治療もさまざまな報告があります。経験の多い神経科医のアドバイスを受けることをおすすめします。
当院では毎週金曜日に神経科医の診察をおこなっています(予約制)。
ご希望の方は事前に連絡をお願いします。
2019.08.23
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。
今回のテーマは「重症熱性血小板減少症候群(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome:SFTS)」です。
主にウイルスを保有しているマダニに咬まれることにより感染するダニ媒介感染症です。
ヒトではSFTSウイルス(SFTSV)に感染すると6日〜2週間の潜伏期を経て、発熱、消化器症状が起こり、検査所見上は白血球減少、血小板減少、AST・ALT・LDHの血清逸脱酵素の上昇が多くの症例で認められます。致死率は6.3〜30%と報告されています。
SFTSはヒトだけでなく、犬や猫にもSFTSの発症が報告されています。
残念なことに西日本のみでの発生となっています。。。
恐いことに、ネコでは重症化しやすく、致死率は60%です。
ヒトと同じで、基本的にマダニの咬傷によって感染します。
野外に出るネコちゃん、ワンちゃんに感染リスクがあります。
治療法はヒトも動物も特異的な治療は確立されていません。。。
なので、予防が重要です!
マダニは血を吸うだけでなく、病気を運ぶので、定期的なマダニの予防をしましょう☆
飼い主さんも、動物も、みんなが感染症にならないように!!!
2019.07.22
ネコの皮膚型肥満細胞腫
福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。
今回のテーマは「ネコの皮膚型肥満細胞腫」です。
ネコの皮膚の腫瘍の中で2番目に多い腫瘍です。
ネコの皮膚型肥満細胞腫には肥満細胞型と非定型(組織球型)に分けられ、肥満細胞型はさらに高分化型と未分化型に分類されます。
ネコの皮膚に発生する肥満細胞腫の多くは肥満細胞型の高分化型で、予後は良好です。
(イヌの皮膚に発生する肥満細胞腫は、多くは悪い腫瘍なので、全く違います!)
頭部(耳に多い)、頚部や体幹に多く発生します。
手術で取り除けば、予後が良いので早めに見つけてあげましょう!
こんなに小さい肥満細胞腫を気づいた飼い主さんは本当に素晴らしいですね☆
2019.06.12
リンゴ(食道内異物)
福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。
今回のテーマは「リンゴ:食道内異物」です。
犬がリンゴを食べても基本的に問題はありません。
中毒性はありません。
しかし、リンゴが食道に詰まることがあります!!!(食道内異物)
食道内異物は緊急疾患で、急いで処置をしないと食道に穴が空いてしまうこともあります(食道穿孔)。
食道に詰まらせると吐き気、吐出、唾液分泌過多、嚥下障害、嚥下痛、食欲不振、嗜眠などが認められます。
造影剤を用いたレントゲン検査において、食道に造影欠損像を確認することで診断できます。
治療は急いで内視鏡を用いて食道内異物を取り出します!!!
食道内異物はやはり小型犬(チワワ、ヨークシャー・テリア、ポメラニアン、シーズーなど)に多いです!
小型犬にリンゴをあげるときは、なるべく小さく切ってあげてくださいね☆
「んがっんん」ってならないようにしましょう!
2019.04.09
炎症性結直腸ポリープ
福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。
今回のテーマは「炎症性結直腸ポリープ」です。
犬において大腸の結直腸にポリープができることがあります。
特にミニチュア・ダックスフンド、男の子に多いといわれています。
写真は内視鏡検査の画像です。
病態は残念ながら、いまだ解明されていません。。。
治療は免疫抑制療法に比較的に反応します!
しかし、ほとんどが再発するので、生涯にわたる治療が必要となります。。。
この病気の症状は血便、しぶり、便が細いなどがあります。
下痢をしていないのに、便に血が混ざったり、便の最後に血がついたりします!
なので、便をなにげなく片付けていると見逃してしまうこともあります。
ちゃんと、うんこちゃんも見てあげてくださいね☆
この疾患はまれではありますが、日頃からの観察が病気の早期発見に繋がります!!!