福岡県西区/糸島市:かじ動物クリニックです。

今回のテーマは汎骨炎(犬)」です。

7ヶ月齢のフレンチブルドッグくんが約3週間前より後肢をあげている(跛行)ということで当院に来院しました。

レントゲン検査をおこなったところ、

脛骨の髄腔の骨濃度の上昇(矢印)が認められました。

(骨の中まで白いということです)

痛みのない正常の脛骨と比べてみてください。

汎骨炎とは原因不明ですが、骨の内部で炎症を起こす疾患で、

一般的に大型犬、若齢(2歳未満)に多いといわれています。

まれに中型犬・小型犬でも発症することがありますので、

慢性的な跛行がある場合は鑑別に入れる必要があります。

汎骨炎は通常、2歳齢になるまでに完治(自然治癒)します。

なので、治療は痛みのコントロールです。

このフレンチブルドッグくんも消炎剤で痛みがなくなり、完治しましたよ。

ここで汎骨炎を診断するポイントは痛くない方の後肢のレントゲン検査をすることです!

左右の後肢のレントゲンを見比べて評価しないとわかりにくいですよね。

犬猫において、骨のレントゲン検査は品種によって骨の大きさや形が違うので、難しいのです。。。

ご理解いただければ幸いです☆