福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。

今回のテーマは陰嚢ヘルニア(犬)」です。

陰嚢ヘルニアは男の子の病気で、犬においては稀です。

ヘルニアとは、身体の中の一部が本来ある位置からはみ出してしまう状態のことで、

陰嚢とは精巣を包む袋状のものです。

陰嚢ヘルニアとは、お腹の中のもの(腸や脂肪など)が陰嚢の中に入り込む疾患です。

通常は片側だけに起きて、一般的にお腹の臓器や脂肪がヘルニアの中に入り込むとしめつけられ、圧迫されます。なので、痛みが出るので元気がなくなることがあります。

 

1歳のヨーキーくんです。睾丸が大きくなって、元気がないということで来院しました。

身体検査をしたところ、左側の陰嚢部が明らかに大きくなっていました。

超音波検査によって陰嚢内に液体と正常な精巣(矢印)を確認し、

また頭側に腹腔内脂肪(矢印)が入り込んでいることを確認し、陰嚢ヘルニアとわかりました。

外科的整復術をおこない、無事に元気になりました。

 

たまには睾丸も見たり、触ったりしてあげてくださいね☆

正常がわかっていないと異常に気づきませんよ!