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ブログ

2021.12.07

LGL:大顆粒性リンパ腫(猫)

福岡市西区/糸島市:かじ動物クリニックです。

今回のテーマはLGL大顆粒性リンパ腫(猫)」です。

リンパ腫とは骨髄以外のリンパ器官などの組織を原発とする腫瘍性増殖疾患のことで、猫さんに最も多くみられるガンです。

このリンパ腫の中にLGL大顆粒性リンパ腫があります。

猫のリンパ腫の7.5~15%がLGLであり、リンパ腫の中でも予後が最も悪いタイプです。。。

LGLの特徴はリンパ球の細胞質内に複数のアズール顆粒(赤紫色の顆粒)を持っていることです。

14歳齢の猫さんが約1週間前より食欲不振、吐くということで来院しました。

腹部超音波検査により腸間膜リンパ節が腫れていること以外は特に異常はありませんでした。

血液検査をおこなったところ、血液塗抹検査によりLGLの形態を示すリンパ芽球が多数確認されました。

(血液塗抹検査とは血液を薄くのばして、染色して顕微鏡で血球の形態観察する検査です。)

LGLの可能性があったため、麻酔下において腹腔内リンパ節や肝臓の細胞診検査をおこなったところ、血液検査と同様なリンパ芽球が認められました。

血液検査がきっかけでLGLと診断することができました。

 

今回の猫さんのように血液検査により腫瘍細胞が分かることがありますので、血液塗抹検査も重要な検査です!

血液検査には時間がかかり、待っていただかないといけませんが、とても有用な検査なので、ご理解をお願いいたします☆

2021.11.07

ジョイントマット:腸閉塞(猫)

福岡市西区/糸島市:かじ動物クリニックです。

今回のテーマはジョイントマット腸閉塞(猫)」です。

 

動物はときに信じられないものを飲み込んでしまうことがあります。。。

猫さんはたいていグルメなので、食べ物以外のものは食べませんよね。

しかし、最近猫さんで誤飲が多いのはジョイントマットです!

ジョイントマットは消化ができませんので、吐いて出してくれるといいのですが、

腸に流れて詰まってしまい、腸閉塞を起こすこともあります。

腸閉塞は超音波検査で見つけることができます!

ジョイントマットによって腸閉塞が起こした超音波所見。

緊急手術で摘出したジョイントマット。

猫さんを飼っている方は気をつけてください!

もし、食べてしまったときは動物病院に相談してください。

実は僕の飼っている猫もジョイントマットを食べたことがあります(^0^;)

猫さんはジョイントマットの食感が好きなのかな・・・?

2021.09.27

猫の口腔内扁平上皮癌(緩和治療)

福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。

今回のテーマは猫の口腔内扁平上皮癌(緩和治療)です。

猫における口腔内(口の中)に発生する癌で一番多いのが扁平上皮癌です。

口腔内扁平上皮癌は広がるスピードが早く、骨まで浸潤することも多い恐ろしいガンで、発生すると口腔粘膜や骨に痛み(疼痛)が出てきて、食欲が落ち、よだれ(流涎)や出血も認められるようになります。

残念ですが、根治は難しく、治療をしても予後は2~3ヶ月と報告されています。

しかし、何も治療ができないわけではありません!

ガン治療において、完治できなければ意味がないわけではありません!

ヒトと同じように緩和治療があります。

緩和治療とは痛みを緩和させ、そして痩せさせず、なるべく良い状態(生活の質)で生活できるようにする治療法です。

当院では緩和治療を積極的に取り入れて、動物が少しでも快適な生活ができるように目指しています。

ものを言えない動物も痛みを感じます。

末期ガンであっても、最後は痛みだけでも取り除いてあげたいと思いますよね。。。

2021.08.14

犬の漏斗胸

福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。

今回のテーマは漏斗胸(犬)」です。

漏斗胸は胸骨と肋軟骨の奇形の一つです。

胸骨が胸腔内方へ向かって陥没して漏斗状となる病態で、犬では比較的まれな疾患です。

原因は不明で、横隔膜腱中心の短縮、横隔膜頭側部の筋肉組織の先天的欠損、母体の子宮内圧異常などが考えられています。(ちょっと難しいですよね。すみません(^0^;))

胸腔が狭くなるので、重度の場合は呼吸や心機能に影響を与え、緊急手術が必要になることがあります。

生後23日齢のゴールデンレトリバーです。

呼吸困難のため、緊急外科手術が必要となりました。

外観所見:胸骨が陥没している(矢印)

外スプリントによる治療

手術前のレントゲン写真

手術後のレントゲン写真

手術して元気になりました♬

徐々に悪化するケースもあり、症状がある場合は早期矯正をおすすめします!

2021.06.07

腎臓リンパ腫(猫)

福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。

今回のテーマは腎臓リンパ腫(猫)」です。

 

猫では高齢になると、慢性腎臓病になっていることが多いです。

まれではありますが、腎臓腫瘍という場合もあります。

猫において腎臓腫瘍の発生率は低く、あまり多くはありませんが、腎臓腫瘍の多くは悪性腫瘍で、そのほとんどがリンパ腫(腎臓リンパ腫)であると報告されています。

また、不思議なことに多くは両側性に発生することが知られています。

腎臓リンパ腫で最も多く認められる異常所見は腎腫大です。

レントゲン検査や超音波検査により異常所見が認められます。

レントゲン検査により腎腫大を確認。

超音波検査により腎臓に腫瘤(矢印)を確認。

また、腎臓リンパ腫において、特徴的な所見として、約40%が中枢神経系に転移することです。実際、後肢麻痺で来院して、腎臓リンパ腫が見つかったケースがあります。

猫さんも健康診断の際は、血液検査だけでなく、画像検査も一緒にすることが重要だと考えています!!!

2021.05.18

砂:誤食(犬)

福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。

今回のテーマは砂:誤食(犬)」です。

 

犬において、砂を食べてしまう子がいます。

いろんな原因で砂を食べてしまうのですが、多くは食べ物が落ちていて、

それと一緒に砂を食べてしまいます。

特に砂浜でBBQのときに事件は起きます。

 

砂を食べ過ぎると食欲不振、嘔吐、下痢などの症状を示します。

一般的に砂を食べたとしても、点滴などの内科治療で改善します。

しかし、まれに完全に腸閉塞を起こすことがあります!

経験的には回盲部(盲腸の手前)で詰まってしまいます。

診断はレントゲン検査により、どれだけ食べているかがわかりますので、

食べてしまったときは動物病院で受診してください!

でも、やっぱり、食べさせないようにすべきでスナ(^0^;)

2021.03.13

魚の骨:咽頭異物(猫)

福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。

今回のテーマは魚の骨咽頭異物(猫)」

あやまって飲み込んだものが喉にひっかかってしまう状態を咽頭異物と言います。

ヒトの咽頭異物は、特に日本では魚の骨が圧倒的に多いといわれています。

僕も魚の骨が喉に引っかかったことがあります(^0^;)

漁港の町の野良猫さんは、漁師さんから余った魚をもらって生活しています。そんな野良猫さん達は魚の骨が刺さって苦しむことがあるのでしょうか?たいていはうまく吐き出して過ごせると思います。

しかし、猫でも極まれに魚の骨がひっかかることがあるんです!

6歳齢のマンチカンが2日前に魚を食べてから、喉にひっかかった感じで、食べても吐き、また元気もないということで来院しました。

レントゲン検査をしてみると

 

喉に骨が確認されました。

全身麻酔下で確認したところ、

無事に摘出して、出血などもなく退院できました。

この魚の骨はクロダイでした!

鯛の骨のような大きくて硬い魚の骨は、猫でも喉にひっかかることがあるので、あげない方が良さそうですね!

2021.02.17

オゾン水

福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。

今回のテーマはオゾン水です。

最近、ニュースでもありましたが、宮崎大学においてオゾン水による新型コロナウイルスの不活化効果を確認されました!!

オゾンが医療分野に用いられたのは1890年代のドイツであり、1950年代にオゾン発生器が開発され、オゾン療法がヨーロッパを中心に広く普及しました。

オゾンは強い酸化力により有機物を酸化、分解、低分子化して、細菌や真菌(カビ)を直接的に脱色、脱臭、消毒、殺菌効果を示します。

オゾンの殺菌・創傷治癒促進・消炎鎮痛・循環改善作用が見込まれるため、オゾン水による傷、褥瘡、がん病巣、膀胱内などの洗浄にも使われています。

当院でもオゾン水は使用しています。

欠点として、オゾン水は長期保存ができないので、自宅に持ち帰ったりできません。。。

なので、お渡しすることはできません。残念です。。。

日頃の手洗い消毒をおこなって、一緒に新型コロナウイルスの感染拡大を抑えましょう!

2020.12.14

鼻腔内異物

福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。

今回のテーマは鼻腔内異物です。

鼻腔内異物とは、鼻の中に異物が入り、のちに鼻炎を起こします。

鼻の中に異物が入り込むルートとして2つに分類されます。

1つは鼻の穴(外鼻孔)から異物を吸い込んでしまうものと、もう1つは嘔吐や咳き込んだあとに食べたものが鼻の奥(鼻咽頭内)に入り込んでしまうものです。

体重5.3kgのチワワちゃんが「草を食べて、むせてから鼻がつまったような感じで呼吸が苦しそう」ということで来院しました。

レントゲン検査では明らかな異常は認められなかったですが、

むせてから急に鼻づまりの症状が出ているので、飼い主さんと相談した結果、

鼻の内視鏡検査をおこないました。

鼻の奥から覗いた内視鏡検査画像です。

やっぱり草が鼻の中に入っていました(矢印)。

鼻から取り出した草です。

今回は飼い主さんが散歩中にちゃんと観察していたことがポイントですね!

スマホを見ながら散歩するのではなく、散歩中もワンちゃんと一緒に楽しみながら、よく観察してくださいね☆

2020.11.17

猫の肺癌

福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。

今回のテーマは猫の肺癌です。

14歳齢の猫さんが1週間前から食欲が落ちているということで来院しました。

身体検査、血液検査、腹部超音波検査をおこなっても異常はありませんでした。

胸部レントゲン検査をおこなったところ、右前胸部に白い影がありました。

胸部の超音波検査にて腫瘤が確認されました。

細胞診をおこなったところ、肺癌でした。

猫の肺癌の症状は咳や呼吸困難などもありますが、食欲不振しか症状を出さない子もいます。また、ある論文では9%で無症状だったという報告もあります

咳や呼吸困難がなくても、食欲が落ちたり、体重が減ったりしたときは胸部レントゲン検査もおこないましょう!!

ちなみに、猫さんはほとんど咳をしません!

したがって、咳が出る場合は動物病院へ行きましょう!!!