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ブログ

2020.07.28

鼻蛭(ハナビル)

福岡県西区・糸島市:かじ動物クリニックです。

今回のテーマは鼻蛭(ハナビル)です。

 

ちょっと珍しいですが、こんな暑い日はちょっとゾッとする内容を。。。

虫が嫌いな方は読まないでください!すみません!

 

その子は左鼻から鼻血が出るということで来院しました。

レントゲン検査、血液検査で異常は認められませんでした。

抗生剤による治療に反応せず、鼻の内視鏡検査をしようと提案していたら、

「左鼻から虫が出たり、入ったりしている」という連絡があり、来院してもらうと、

左鼻から茶色で動く物体が観察されました。

鼻蛭です。

鼻の内視鏡で観察しながら、無事に摘出しました。

鼻蛭は一般に山間部の渓流に生息していると言われています。そのような渓流で顔を洗ったり、水を飲んだり水中に入った際に鼻腔に潜り込みます。

ヒトにも感染するので、気をつけましょう。

ちなみに、この子は福岡県外の自然が多い場所に行っていたので、おそらくそこで感染したのでしょう。

糸島では感染しません!  たぶん。。。

2020.06.22

筋間脂肪腫

福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。

今回のテーマは筋間脂肪腫です。

脂肪腫は脂肪細胞由来の良性の腫瘍です。

高齢の犬に比較的発生の多い腫瘍です。

脂肪腫は多くは皮下組織(皮膚の下)に発生し、境界明瞭(ツルっと丸い)のできものです。

しかし、筋間脂肪腫は筋肉の間に発生するので、あまり動かないできものに感じます。

 背中にできた筋間脂肪腫

 レントゲン写真(矢印が筋間脂肪腫)

脂肪腫は基本的に良性なので経過をみても良いのですが、筋間脂肪腫はかなり大きくなって痛みを伴うこともあり、生活に支障をきたすことがあるので、手術が必要になることがあります。

ただし、脂肪腫や筋間脂肪腫が悪性腫瘍(がん)になることはありませんので、そこまで怖がらなくても大丈夫ですよ☆

脂肪腫の中には浸潤性脂肪腫という周囲の組織に浸潤する(巻き込むような)脂肪腫もあるので、身体にできものが見つかったときは、相談してください!

2020.05.15

緊急事態宣言解除!ですが。。。

福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。

福岡県では5月14日に緊急事態宣言が解除されました!!!

しかし、まだ油断は禁物ですよね!

新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、

① 手指のアルコール消毒

② お車での待機(呼び出しベルを渡します)

③ 受付のビニールシートの設置

を引き続き継続いたします。

ご迷惑おかけしますが、皆様の健康のため、ご協力をお願いいたします。

みんなで新型コロナウイルスを終息させましょう☆

2020.03.16

新型コロナウイルス対策

福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。

当院における新型コロナウイルス対策についてです。

①待合室にはアルコール消毒を設置しています。

②お車でお待ちいただけるように「呼び出しベル」を10個、準備しています。

マスクは不足していますので、お渡しできませんが、

みんなで笑って免疫力をつけて、なんとか今を乗り越えましょう!

どうか早く、新型コロナウイルスが収束しますように。。。

2020.02.28

皮下異物(芒:のぎ)

福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。

今回のテーマは皮下異物(芒:のぎ)です。

皮膚の下に膿が貯まる皮下膿瘍という病気があります。ほとんどが外傷によってバイ菌が増殖し起こります。

しかし、まれに異物が入り込んで皮下膿瘍を起こすケースがあります。

その異物の中で、散歩中に入り込んでしまうのが草の芒:のぎです。

なかなか治りにくい皮下膿瘍のときは異物を疑う必要があります。

超音波検査による検出率は82%といわれていますので、怪しいときは超音波検査をおこないましょう。

ちなみに芒の超音波検査では特徴的な形状なので、わかりやすいかもしれません。

散歩中に草むらに入って、激しく暴れることはしない方がいいかもしれませんね。。。

まれですけど(^0^;)

2020.02.17

呼び出しベル

福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。

今回は番外編です(^0^;)

「呼び出しベル」の紹介です。

当院では呼び出しベルを導入しました!

他のワンちゃんを見ると怖がってしまう子や、

子犬子猫でワクチンを接種していない子(感染予防)や、

お車やお外でお待ちになりたい方にお渡しいたします。

ご希望の方は受付までお気軽にお声かけてください。

いつもお待たせして、すみません💦

しっかり丁寧に診察・治療することを心がけています!

2020.01.29

マイボーム腺腫/上皮腫

福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。

今回のテーマはマイボーム腺腫/上皮腫です。

眼瞼(=まぶた)に発生する腫瘍の中で最も多い腫瘍です。

マイボーム腺とは眼瞼(まぶた)にある皮脂腺のことで、マイボーム腺からの分泌物が角膜に栄養を与え、また涙の蒸発を防ぐ働きをします。

 このマイボーム腺が腫瘍化したものですが、良性です。

しかし、発生した部位が悪く、大きくなると角膜に刺激し、不快感や角膜炎の原因となります。したがって、大きくなりすぎる前に外科的治療が必要となります。

 マイボーム腺腫 3マイボーム腺腫2

たまには、[あっかんべー]をさせて、まぶたも見てあげてくださいね☆

2019.12.23

慢性好塩基球性白血病

福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。

今年最後のテーマは慢性好塩基球性白血病です。

犬でも白血病はあり、特に慢性好塩基球性白血病はまれです。

当院に来院した子は、とても衰弱しており、7日間で亡くなってしまい、助けることができませんでした。

世界的にも非常にまれな病気であるため、飼い主様に同意していただき、大学の先生と協力して、論文として報告することができました。

好塩基球性白血病ブログ

好塩基球性 写真

情報を公開して、共有し、多くの動物が助かることを願います!!!

2020年もできる限り、ブログを書いて、動物の病気を紹介していきますね!

2019.11.05

爪床メラノーマ(爪床悪性黒色腫)

福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。

今回のテーマは爪床メラノーマです。

メラノーマ(悪性黒色腫)は色素(メラニン)をつくる細胞が癌化したもので、

犬で好発する悪性度の高い腫瘍です。

犬のメラノーマと言えば、口(口腔内、口唇部)にできることが多いのですが、

爪床部(爪のつけ根)にできるメラノーマもあります。

爪床メラノーマ2

爪床メラノーマ1

皮膚粘膜移行部の粘膜側や口の中の粘膜にできるメラノーマは悪性度が高く、

爪床にできたメラノーマも大部分は悪性です。

爪床メラノーマの多くは断指術により局所コントロールが可能ですが、

半数の犬で遠隔転移します。

早期発見するためにも、日頃から指先まで観察してあげてくださいね!

2019.09.30

肉芽腫性髄膜脳炎(GME)

福岡市西区・糸島市:かじ動物クリニックです。

犬猫も脳炎や髄膜脳炎が発症することがあります。

特に犬では病原体が見つからないタイプの脳炎が最も多いです。

今回のテーマは「肉芽腫性髄膜脳炎(GME」です。

中齢の小型犬(特にトイ・プードルやテリア種)に多いといわれていますが、様々な年齢、犬種で報告があります。

症状は病変部位によってさまざまで、発作、運動失調、視力障害、歩行異常、麻痺などの神経症状を起こします。しかし、どこかを痛がる、食欲がないなどの症状を示すこともあります。

治療は免疫抑制療法が主体となります。

初期治療で反応が良ければ、その後、長期にわたって病気とつきあいながら生存できる可能性が充分にあります!

肉芽腫性髄膜脳炎の原因はいまだ不明であり、治療もさまざまな報告があります。経験の多い神経科医のアドバイスを受けることをおすすめします。

当院では毎週金曜日に神経科医の診察をおこなっています(予約制)。

ご希望の方は事前に連絡をお願いします。